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先輩の声

坂井 信之

精神科薬物療法認定薬剤師(日本病院薬剤師会

坂井信之

精神科領域の知識とスキルを活用して
地域医療へ貢献する

坂井信之

日本大学 薬学部  出身
2002年4月入社

精神科薬物療法認定薬剤師
日本薬剤師研修センター認定薬剤師
JPALS CL5
認定実務実習指導薬剤師

精神科薬物療法認定薬剤師について

坂井信之

 精神科薬物療法認定薬剤師は一般社団法人日本病院薬剤師会が認定する資格になります。認定の要件として、精神科薬物療法に5年以上従事していることや、認定試験の合格、精神科領域の講習会などの所定の単位取得、精神疾患患者に対する指導実績が30症例以上(複数の精神疾患)を満たしていることなどが必要になります。

薬学的知識とコミュニケーション能力の向上を目指して

坂井信之

 以前より精神科医療に興味を持っていましたが、メンタルクリニックの門前薬局の管理薬剤師として勤務することになり、他の職員から薬や患者対応について聞かれる機会が増えたことが一つのきっかけでした。精神疾患は他の疾患に比べて、患者の状態を数値化するのが難しく、意思疎通を図ることが難しいケースもあり、服薬指導時の薬剤師の対応により今後の治療経過が左右されることがあります。そのため薬学的知識とコミュニケーション能力の向上が必要であると考え、精神科薬物療法認定薬剤師を目指すことにしました。また精神科領域でご活躍されている先生方と交流し、意見交換なども行いたいと考えていました。

認定試験合格、研修会単位取得、そして指導実績症例が必要

坂井信之

 先程の資格紹介で少し説明しましたが認定資格の要件のうち、①認定試験の合格、②講習会の単位取得、③指導実績30症例の報告などがあります。①に関しては複数の専門書籍と添付文書を中心に学ぶことで対応ができましたが、②に関しては講習会の開催が県外のことも多く、少し負担になることもありました。③は指導したことを30症例報告するだけではなく、薬剤師が介入しどのような対応が行われ、介入前後で患者さまにどのような変化があったか、またその根拠を示し複数疾患について報告する必要があり一番大変でした。認定薬剤師を目指すためには、日常業務で常に医師の処方意図を考え、患者さまの言葉や仕草から些細な変化を見逃さないように意識することがとても重要になると思います。

学習内容を臨床へ応用し、さらに学術活動も行っています

坂井信之

 精神科薬物療法認定薬剤師が在籍していることを待合室・名札に掲示したことで患者さまから指名を頂く機会が増えました。かかりつけ薬剤師として継続した服薬指導を行うことができ、患者さまの信頼を得られることに繋がっていると感じています。
 また資格取得を目指しているときの研修会で認知行動療法について学ぶ機会がありました。今までは患者さまに理解して頂くにはどのように伝えたら良いかを考えることが多かったのですが、認知行動療法を学んでいくことで患者さまの物事に関する捉え方や考え方の重要性に気が付くことができました。服薬指導のときに認知行動療法を用いて対応し、患者さまに理解して頂けたときは大変うれしく思い、学んだことを活かせていると感じます。
 実際の現場では研究の取り組みとして「精神科の治療が初めてでSNRI/SSRIが処方されている患者」を対象に、電話による服薬支援を行いました。具体的には副作用が現れやすい服薬後3-5日後に薬剤師が電話介入を行い、副作用発現時には主治医と作成したプロトコルを元に対応し、アドヒアランスや体調の確認を行いました。薬剤師の介入の有無により、今後の治療継続率に差がみられるか調査し学会発表を行いました。電話で得られた情報を処方医へフィードバックし処方提案する機会も増え、医療機関との連携もよりスムーズになったと実感しています。 また学生実習の集合講義で、精神疾患の症例報告を紹介し、討論を行ったりもしています。

精神科医療が入院から地域生活へ移行している今だからこそ、薬剤師として貢献していきたい

坂井信之

 精神科薬物療法認定薬剤師は病院薬剤師201名、調剤薬局薬剤師6名(2020年10月)おり、調剤薬局の人数がとても少ない状況です。精神科医療は入院から地域生活への移行が進んでおり、調剤薬局でも精神科領域の専門性を持った薬剤師が必要になります。そのためまずは社内で精神科医療に興味を持っている職員に対して講習会や症例検討会を実施し、他の店舗でも研究活動が行えるようにしていきたいと考えています。そして社外の精神科医療に携わる薬剤師と定期的に症例検討会を実施し、学会や研修会へ積極的に参加し自身のスキルアップを図ることで患者さまの治療や、地域医療に貢献していきたいと思います。