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業務内容

医療安全

 安全管理委員会

 望星薬局では、調剤業務における安全性を確保するため医療安全対策にも力を入れています。
各店舗より選任された担当者による安全管理委員会を組織し、定期的に会議を開催して情報を共有しています。

安全管理委員会では以下のような業務を担当しています。

・安全管理に係る情報の収集・解析・伝達
・安全管理点検の実施とその評価
・医療安全管理指針および業務手順書の作成支援
・安全管理活動活性化への支援
・医療安全に関する研修の実施

薬局プレアボイド事例

 安全管理活動推進の一環として、望星薬局ではプレアボイド事例の収集を行っています。 収集された事例は安全管理委員会により解析され、今後の業務へ活かすために現場へとフィードバックされます。
以下にいくつかモデル事例を示します。

*薬局プレアボイド事例とは*
「PREvent and AVOID the adverse drug reactions」の略称です。 副作用、相互作用、治療不十分などの回避、また副作用が重篤化する前の早期発見などを通じて、薬剤師が最適な薬物治療をサポートすることが目的となります。なお、処方内容だけではなく、薬歴やお薬手帳、窓口で聞き取った情報などを用いて総合的に判断をしています。 望星薬局では、神奈川県薬剤師会のプレアボイド事例報告事業にも協力しています。

事例1:スニチニブによる全身皮疹によるQOLの低下を予防できた事例

性別:男

年齢:70代

発端となった情報:患者の訴え

処方変更前
スニチニブによる全身の皮疹が出たため休薬指示のみ

処方変更後
 5/2 ヘパリン類似物質油性クリーム、クロベタゾールプロピオン酸エステル軟膏  追加
 5/15 オロパタジン塩酸塩錠 追加
 5/22 ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏へStep down

回避できたと予想される有害事象
スニチニブによる全身皮疹によるQOLの低下を予防できた。

報告の概要
・5/2:全身皮疹が出てしまいスニチニブ休薬の指示あり。しかし、休薬の指示のみであっため、皮疹に対する対症薬の必要性を担当の薬剤師が検討した。
→保湿剤と局所ステロイド薬の追加を疑義照会で処方提案
→ヘパリン類似物質油性クリームとクロベタゾールプロピオン酸エステル軟膏が追加となった

・5/12:薬局からの電話フォローアップ。
かゆみが治まらず保湿剤が足りなくなりそうであることを確認→受診勧奨
医師にトレーシングレポートにて連絡→保湿剤と局所ステロイド薬に加え抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の追加を処方提案

・5/15:受診、来局。オロパタジン塩酸塩錠 追加

・5/22:受診、来局。症状はかなり改善。かゆみもほとんど治まったがクロベタゾールプロピオン酸エステル軟膏が継続処方されていたため、ステロイド外用剤のステップダウンを提案し、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏に変更となった。

事例解説

スニチニブは消化管間質腫瘍や腎細胞癌の治療に使われる薬です。治療中に重度の皮膚障害が認められることがあります。本症例でもスニチニブ開始後2カ月半ほどで皮疹が認められました。

担当薬剤師が癌治療中の支持療法について医師へ処方提案を行い、さらに支持療法の長期使用による副作用を未然に防ぐことができた事例です。

来局時だけでなく、自宅療養時にも電話などで治療をサポートしています。

事例2:心不全患者へピオグリタゾン投与を回避した事例

性別:男

年齢:80代

発端となった情報:原疾患、既往歴

処方変更前 ピオグリタゾン錠15mg 0.5錠 分1朝食後

処方変更後 ピオグリタゾン錠 削除

回避できたと予想される有害事象
ピオグリタゾン錠の継続服用による心不全の悪化、及び心不全に伴う体液貯留の悪化を防ぐことが出来た。

報告の概要
トルバプタンOD錠15mg/日が追加されたが、1日投与量が15mgと高用量であったため疑義照会にて下記2点を確認した。
・「トルバプタンOD錠は、心不全に伴う体液貯留に対しての処方で間違いないか?」
・「一緒にピオグリタゾンも処方されているが、心不全には禁忌となっており、削除または減量でどうか?」
医師よりトルバプタンは『心不全に伴う体液貯留』に対する処方との回答があり、ピオグリタゾンは心不全に禁忌であるため処方より削除となった。

今回の疑義照会ではトルバプタン15mg/日と高用量処方から原疾患の心不全を疑い、ピオグリタゾン錠を疑義照会により削除したことで、患者の心不全の悪化、心不全に伴う体液貯留のさらなる悪化を防ぐことが出来た。

事例解説

トリバプタンはバソプレシンV2-受容体拮抗薬で、腎臓の集合体においてバソプレシン(抗利尿ホルモン)のV2-受容体への結合を選択的に阻害する作用機序を持った治療薬です。

トリバプタンはV2-受容体において、バソプレシンの働きを抑制することで、尿中から血中への水の再吸収を減少させ、ナトリウムなどの電解質排泄に直接の影響を与えずに水分のみを対外へ排出するメカニズムを持ちます。

主たる効能効果として、「心不全における体液貯留」「肝硬変における体液貯留」の適応を持ち、「心不全における体液貯留」の用法及び用量は1日1回15mg、「肝硬変における体液貯留」の用法及び用量は1日1回7.5mgと、疾患により服用量が異なる薬剤です。この症例ではトリバプタンは15mg/日であることから、「心不全」のため処方されていることを読み取った上で、経口糖尿病薬であるピオグリタゾンが心不全に禁忌であることに気づき、疑義照会の結果、ピオグリタゾンの処方が中止され、心不全の悪化を未然に回避することができた事例です。

安全管理点検

 日常の点検に加え、定期的に各店舗勤務者と安全管理委員による二重の詳細な点検を行い、規定の項目について問題がないかをチェックしています。 年一回実施しており、チェック項目についても法改正などに合わせて毎年見直しを行っています。 点検結果については安全管理委員会にて解析し、現場へフィードバックを行っています。

安全管理強化月間

 医療安全に関する意識の向上と医療安全活動活性化を目的として年に二回、その時々に合わせた特定の項目について各店舗にて調査および対策を行っています。 実施項目については、時節に合わせて毎回異なったテーマを安全管理委員会にて選定しています。 一例として、最近は「新型コロナウイルス感染拡大防止」「BCP(事業継続計画)の改訂と内容についての理解」などが選定されています。