コンテンツにジャンプ メニューにジャンプ
望星薬局

ホーム> 患者様向け情報 > 役立つ情報マガジン > 薬の小児用量

患者様向け情報

薬の小児用量

過去に処方されて残っていた薬を子供に飲ませたり、大人の薬を自己判断で飲ませてしまったりしたことはありませんか?

 

・1つ目のケースです。子供が高熱をだしました。「熱さましなら1年前のものが残っているからこれを飲ませよう」これは大丈夫でしょうか?

一般的に大人は個々の薬で量が一律に決められていることが多いですが、子供の場合は量が一律でないことが多いです。これはなぜかご存知でしょうか?

子供の薬の量は年齢、体表面積、体重から求められますが、一般的に体重で決められている場合が多いです。子供の体は成長過程なため、年齢によって体重が大きく変わってきます。成長が著しい時期は1年で体重が数kg程度変わります。するとどうでしょう。1年前にもらった薬はその時の体重に対しての量しか薬が含まれていません。そうすると昔もらった薬では効果が十分得られない可能性があります。子供の薬は医師がその時の症状、体重等を考慮し決めています。よって、安易に1年前の薬を使ったりするのはよくないということがおわかりいただけるでしょう。

 

・2つ目のケースです。今回も子供が高熱をだしました。親が普段常備している熱さましを「体重が半分くらいだから半分にして飲ませればいいや」と思います。はたしてこれはどうでしょうか?

一見大丈夫なようにも思えますが、本当に体の大きさだけで判断できるものなのでしょうか。これには薬を飲んだ後、私たちの体の中で薬はどうなるのかを理解していなければなりません。

薬は胃で溶けた後に消化管で体内に吸収され、肝臓や腎臓の働きによって代謝・排泄されます。代謝とは薬が肝臓にある酵素の働きによって排出されやすい性質へと変えられることを言います。これらの働きが大人と子供で全く同じであるかというとそうではありません。子供は成長過程なため、臓器の機能もまだ大人と同じであるとは言えないからです。例えば大人と子供では胃の酸性度が異なったり、肝臓の酵素の種類が異なる時期があります。そうなると体の外への薬の出て行き方が変わってしまいます。  

このように、年齢によっては臓器の機能が未熟な場合がありますので一概にも半分でいいというわけにはいきません。また、大人の薬は子供では有効性や安全性が確立されていない場合もありますので思わぬ副作用が起きてしまう恐れも考えられます。

 

子供は決して「大人のミニチュア」ではありません。ということを肝に銘じておきましょう。

 

町田 貴博